夜の業界で安定した需要がある職種の1つに、デリドラ（デリヘルドライバー）があります。接客業ではなく、女性キャストを目的地まで安全に送迎する裏方の仕事であるため、年齢や経験に関係なく始めやすいのが特徴です。また、深夜帯の勤務が多いため、暇な時間を生かして効率よく稼ぎたい方にも注目されています。

この記事では、デリドラとして働くために必要な資格や条件、具体的な仕事内容、給与の相場、そして稼ぐためのコツについて詳しく解説します。業界の実情を理解した上で働き方を検討したい方に向けて、現場の流れも踏まえながら紹介するので、ぜひ参考にしてください。

デリドラ（デリヘルドライバー）とは、デリヘル専門の送迎ドライバーです。お客様からの予約が入ったとき、女性キャストをホテルなど指定場所まで送迎します。

コース時間の終了後は女性キャストを待機所へ送ったり、帰宅するキャストを自宅まで送ったりします。デリドラならではの魅力は、待機中を自由に過ごせることです。車内で本や漫画を読むほか、ゲームや昼寝をしたり、食事を取りに出たりしても問題ありません。

ただし、配車の指示があったら素早く対応することが求められます。

デリドラとして働くときの条件は、普通自動車免許を取得していることのみです。ほかの資格や条件はなく、学歴や経歴も不問で募集されています。

あえて条件らしいものをあげるとすれば、運転技術の高さや、店舗周辺の道路事情に詳しいこと、運転歴が長いことです。日頃から運転する機会が多い方なら、求人で落ちる可能性は低いでしょう。

免許の種類もMT・ATどちらでも問題ないとされており、業界未経験者やドライバー経験がない方にも就きやすい仕事です。人によっては本業の合間に出勤して、副業として短時間で効率的に稼いでいる場合もあります。

デリドラの給与は一般的な昼職に就いた場合と比べると、高いと言えます。正社員のデリドラとして働く場合、初任給でも約25万円は期待できるでしょう。仕事に慣れて効率よく送迎できるようになれば、給与相場は約40～50万円までアップする可能性があります。

アルバイトは時給・日給の2種類が主流です。時給1,200円程度からスタートして、経験や能力に応じて将来的には1,600円程度まで昇給します。時給や日給と言っても、待機時間中の給与も発生するところが魅力です。

採用しているところは少ないものの、お店によっては歩合制で給与が計算されています。歩合制とは、送迎した距離や回数を参考に当日の給与が決まるシステムです。歩合制の場合は待機時間中の給与が発生しないデメリットがある一方で、頑張り次第で高収入を得られるメリットもあります。

デリドラは、女性キャストを安全かつ快適に送迎することが主な仕事です。ただし、待機している間や出退勤時など、運転業務以外の作業を行うこともあります。

ここでは1日の流れに沿って、デリドラの仕事内容を解説します。

デリドラの出勤方法は、お店ごとに異なります。基本的には事務所に直接顔を出すか、待機場所に着いた時点で出勤報告の連絡をする方法のいずれかです。

勤務で使用する送迎用の車は、お店が用意している場合もあれば、ドライバーが自ら持ち込む場合もあります。自分の愛車に他人を乗せることに抵抗感がある方は、社用車ありの求人に応募しましょう。

待機中は、必要な備品の積み込みや車内清掃を行いつつ、配車担当スタッフからの指示を待ちます。備品は、女性キャストがお客様の自宅で使用するタオルなどです。

配車担当スタッフからの指示を受けたら、まず女性キャストの送迎準備を行います。指定された目的地をカーナビに入力したり、交通状況を確認したりして、万全の準備で女性キャストを迎えましょう。勤務地周辺で混雑しやすい時間帯に使える裏道や近道を覚えておくと、業務に役立ちます。

送迎車の内部も、女性キャストが快適に過ごせるように整えておくことが大切です。こまめに清掃するなど、気遣いが求められます。

準備を終えて女性キャストと合流したら、目的地まで送迎します。送迎先はお客様の自宅のほか、ホテルやレンタルルームなどです。

送迎で注意すべきポイントは、安全性と時間の正確性です。女性キャストを安全に送り届けるのみならず、予約時間に間に合わせる必要もあります。時間帯はもちろん、日によっても交通状況が大きく変わる地域もあるため、渋滞に巻き込まれないように注意しましょう。

目的地に到着後、お店によっては先にドライバーがお客様の自宅を確認して、問題なくサービスを提供できる状況か判断する仕事もあります。

女性キャストを送り届けた後は、自由に過ごしつつ待機します。お客様のプレイ時間内であれば、食事や買い物に行っても構いません。ただし、トラブルが生じたときのために、常に連絡が取れる状況を維持する必要があります。

一度に複数のキャストを乗せて送迎する場合は、それぞれの目的地で順番におろし、近場で待機します。

お店によっては、待機場所そのものが用意されていません。そのような場合は、車内に複数名の女性キャストを乗せ、移動式の待機所として使われることになります。

プレイが終わったキャストを迎えに行き、待機所へ送り届けます。予約が連続して入っている女性キャストは、待機所に戻らず次のお客様の元へ送迎することもあります。

デリヘルのように事務所のみ設置して店舗は構えないタイプの風俗は、深夜も営業できることが特徴の1つです。デリヘルで働くキャストは、帰りが深夜を回って終電のない時間帯となることも多くなります。

終電がない時間帯の場合は、女性キャストを自宅周辺まで送り届けることもデリドラの仕事です。

勤務時間中は、上記の送迎・待機をひたすら繰り返します。事務所や待機場所に戻っても指示がないときは、新しい指示が来るまで待ちましょう。

お客様からの料金の受け取りを、ドライバーが担当している場合もあります。預かった料金は、女性キャストを待機所に送迎したときに内勤のスタッフに渡します。

退勤時間が来たら、業務終了です。乗せている女性キャストを送迎したら、事務所に退勤の報告を入れます。特別な指示がない場合は、退勤報告後は直帰しても問題ありません。

給与が日払いの場合は、事務所へ直接受け取りに行きます。正社員以外は、日払いで給与を受け取る方がほとんどです。社用車を借りている場合は、退勤報告や給与受け取りに加えて車の返却も行います。

デリドラの仕事で稼ぐためには、いくつかのコツを押さえておくことが大切です。稼ぐためのコツは、下記の通りです。

女性キャストの送迎で稼ぐためには、シフトを多く入れる必要があります。早朝や昼よりも、お客様が多くデリドラの需要が高くなる夜間に働きましょう。20時～24時ごろが風俗業界における繁忙期です。女性キャストと同じく、ドライバーも忙しくなります。

一般的なアルバイトと比べると時給や日給は高い傾向にあるものの、より高収入を目指すなら正社員へのステップアップがおすすめです。正社員は、安定した給与を得られる安心感もあります。最初から正社員登用を視野に入れた求人なら、稼ぎやすくなります。

求人を探すときは、人気や知名度が高く、多くのお客様が利用しているお店を選びましょう。人気店ならデリドラの需要も高く、稼げる可能性が高いと言えます。

車持ち込みの場合、ガソリン代は自腹なのか、風俗店側が全額支給してくれるのかによっても収入は変わります。求人内容を隅々まで確認して、条件の良いところに応募することが大切です。

デリドラは、女性キャストの送迎を中心とした業務を担う仕事です。車の運転が好きで、人との接触が少ない仕事を探している方にとっては、比較的始めやすく、安定した需要も見込めます。必要な資格は普通自動車免許であり、最低限のマナーと責任感を持って業務に取り組む姿勢が求められます。

給与水準は地域や店舗によって異なりますが、深夜勤務や待機時間の長さを考慮すると、効率的なスケジュール管理が収入アップの鍵となります。仕事内容を事前にしっかり把握し、自分に合った働き方を選ぶことで、安定した収入を得ることができるでしょう。